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飲食店舗専門ビル「ADsis Daimon」 成長著しい大門・浜松町エリアで展開開始

2019.06.24 12:41

 東京ビルディング(東京都新宿区)は、首都圏(一都三県)の主要な駅前に店舗向けのテナントビルを保有。現在保有数は100棟を超える。
 1956年創業。当初から駅前の好立地を狙い、店舗を対象としたテナントビルの建設及び取得を行ってきた。大半の駅前には、必ず飲み屋や物販店舗などが集積した繁華街がある。その繁華街に出店を望む店舗オーナーのニーズに応えてきた実績があり、都内の貸しビル市況の好調な影響も受け、現状の稼働率は保有不動産全体で99%に至っている。
 そんな東京ビルディングが、飲食店舗のみを集めた商業ビル「ADsis(アドシス)」の展開を開始した。アドシスは、Advanced(上級の)とOasis(憩いの場)の2つの意味を組み合わせた造語。「日常よりもちょっと上級な憩いの場」を意識してビルの建設やデザイン、リーシングも行っている。
 新たに誕生する「ADsis Daimon」は、都営地下鉄「大門」駅から徒歩1分圏内に立地する。新築の商業ビルで、2020年2月竣工予定。地上8階地下1階建て。賃貸フロアは7階~地下1階。飲食店舗向けの電気やガス設備を最新スペックで整備し、専有室内は自由設計ができるため、店舗オーナーが持つこだわりやコンセプトにも柔軟に対応が可能。貸室面積は78㎡(約23坪)~108㎡(約33坪)。これら特長を生かしてリーシングを行っており、企業からの反響は上々。数フロアは既に仮契約にまで至っている。
 東京ビルディング第一営業部の川嶋祐一氏は「成長著しい大門・浜松町エリアに誕生予定です。近隣に昨年8月末に竣工した大規模オフィスビル『日本生命浜松町クレアタワー』があり、多くのオフィスワーカーの集客が見込まれます。加えて周辺にはリーズナブルな飲食店舗が集積していますが、グレードの高い飲食店のニーズも見込まれるエリアです。大衆向けのリーズナブルな店舗ではなく、『大人の時間』が堪能できる店舗を集めて、より洗礼されたイメージをビルに持たせることができたら良いと思います」と語る。
 大門と浜松町の駅は、合わせて1日平均約50万人以上が利用する。羽田空港へのアクセスも良いため、昨今はシティホテルなどの開発も盛んだ。同社はオフィスワーカーだけでなく、観光客や宿泊客にもアピールしていくとしている。東京ビルディングは、グループ会社に建物管理会社のアクトワンプラス(東京都新宿区)を持つ。意思疎通は図りやすく、高い管理体制がテナントに提供できる。清潔感あふれるビルを常に維持できるため、その点もリーシングに効果を発揮する。
 現在もリーシング活動は継続中であるが、満室までにそう時間は掛からないと見てよいだろう。同社は今後もビル用地を取得し、新築ビルを建てていく方針だ。

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