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「令和防災研究所」設立 青山佾元東京都副知事らが発起人

2019.05.27 12:20

 日本の社会は自然災害の被害を受けるごとに防災に関する制度改革や防災設備の整備を進めているが、今もなお不十分とされる項目は数多く存在する。そうした中、防災や災害対策の研究の最前線に立つ専門家の新たな組織「令和防災研究所」が創設された。

 今月1日、元東京都副知事で明治大学名誉教授の青山佾氏を発起人代表とする令和防災研究所が設立。20日に設立記者会見およびレセプションが開催された。
 同団体の発起人は青山氏のほか、東京大学教授の加藤孝明氏、東京都文京区の成澤廣修区長、東京都議会議員の早坂義弘氏、防災士研究センター代表取締役の玉田太郎氏ら8名。いずれも学術研究や行政といった各方面から災害対策や防災対応などを研究するエキスパートである。
 昨年7月に新研究機関の設立に向けた準備会が発足し、発起人それぞれが専門とする分野の研究会や、災害から市民の安全を守る施設などの視察を順次行ってきた。発起人代表の青山氏は設立の経緯について、「日本では阪神・淡路大震災での経験を教訓に、地域の防災力を高めるため防災士制度が創設されました。災害時における避難所の運営やボランティア活動などを行う防災士は、現在全国で15万人以上を数えます。一方で外国人観光客が増加していく中、自助・共助のあり方は徐々に変化していると感じます。令和の時代に即した防災知識を研究し、皆様に広く啓発していくことを目的に『令和防災研究所』は設立されました」と述べる。
 今後、同団体では様々な観点から現代の防災対策の課題や問題点とその解決に向けた方向性を取りまとめるとともに、9月23日には発起人が出席しての設立記念シンポジウムを予定しているという。

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