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床清掃の自律移動型清掃ロボット

2019.04.22 11:56

ムラ・無駄なく一定の作業品質を保ちながら取り組む
 フィグラ(東京都千代田区)は、自律移動型清掃ロボット「F.ROBO CLEAN(エフロボ・クリーン)」を開発。2009年から販売し、現在提供する機種は2世代目となる。
 エフロボ・クリーンは、床清掃を目的とした自律移動型の清掃ロボット。建物に付帯設備を増設することなく導入でき、ロボットはセンサーで壁との距離を測りながら動く。予めプログラミングしたルートを自律走行し、人や障害物が直前に迫ればストップ。万が一接触しても、バンパーセンサーで衝撃を大幅に軽減する。階段や凹凸のある床面も検知でき、転落・転倒を未然に防止。更に「トイレやパントリーの近くは速度を落としてゆっくり走行」と速度設定が可能で、注意喚起のアナウンスも流すことができる。走行設定は同社社員が担当し、ユーザー自身が行えるように設定ソフトも用意。より細かな使用ニーズを想定して設定できるため、例えば最初は右側通行を行い、次は左側通行。も可能だ。
 F.T.事業の扇谷敏明氏は「エフロボ・クリーンはオフィスビルやホテルなどの障害物が少ない細長い廊下の清掃に長けており、床は石材やカーペット、タイルなどが清掃可能です。特にカーペットの日常清掃は手間が掛かり、経験の浅い人であれば苦労することもあると聞きます。その様な床清掃をムラ・無駄なく一定の作業品質を保ちながら取り組むことができ、かつ人とロボットで清掃エリアを分担できるため、人手でしか清掃できない部分の作業に専念できます」とメリットについて語る。
 またロボットのバッテリーは交換式で、最大2時間稼働。およそ1時間で約400~500㎡を清掃し、中規模オフィスビルであれば共用廊下の清掃は完了する目安だ。長年愛用するユーザーも多く、中には初期型から続けて使用する企業に3000~4000km走行しているケースもあるほど。
 扇谷氏は「販売当初はビル管理会社やメンテナンス会社などが新しい技術として導入するケースが中心でしたが、2、3年前からは人手不足解消を目的に導入する事例も増えてきております。一方で清掃ロボットの活用方法についてアドバイスを求める事例も増加傾向にあり、『共用廊下壁面近くまで清掃して欲しい』と依頼する場合もあれば、『壁にあまり傷を付けたくないため壁から多少離して清掃して欲しい』と要望を伺うこともあります。当社としては導入してからがスタート。手間は掛かりますがユーザーをフォローすることで、長く使用して頂きたい」と語った。

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