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三菱地所 ロンドンで大規模オフィスビルの開発始動

2019.04.01 18:12

シティに51回の新たなランドマークを建設
 三菱地所(東京都千代田区)は、英国子会社であるMitsubishi Estate London Limited(三菱地所ロンドン社、イギリスロンドン)を通じ、ロンドン都心部のシティにおける「(仮称)8 Bishopsgate」を着工した。
 同開発計画は、保有する隣接した2棟のオフィスビル「6-8Bishopsgate」及び「150Leadenhall Street」を一体で建て替え、51階建ての超高層オフィスビルを開発するもので、賃貸可能面積は従前2棟合計の約2・8倍に増大する予定。現地時間の3月20日には、鶴岡公二駐英国大使ほか多数の事業関係者を招き起工式を開催した。
 開発地は金融機関をはじめ多様な企業が集積するシティの中心部に所在し、保険市場の中枢であるロイズ本社ビルに隣接する立地優位性を有する。建物は高層・中層・低層エリアで異なる面積のオフィススペース(基準階面積各約750㎡、1300㎡、1700㎡)を提供し、幅広いテナント層に対応可能。また、全面ガラスとなる外装には、環境性能とメンテナンス性に優れたクローズドキャヴィティファサード(密閉型ダブルスキン)を採用するほか、雨水を中水として再利用するなど環境面にも配慮し、英国の建築環境評価BREEAM認証のExcellentを取得する見込み。さらにロンドンでの働き方の多様化をサポートするべく、中間階には屋外テラスのほか、屋内に共用ワークスペースやイベント・交流施設を整備、地下には大規模駐輪場の設置も予定しており、競争力を大幅に向上させて、2022年末に竣工する予定。
 三菱地所グループは、中期経営計画において海外事業の拡大・進化を成長戦略の一つに掲げる。英国では1986年に現地法人を設立して以降、ロンドンにおいて計5件のオフィスビル開発事業(JV及び仕掛中物件を含む)を含め累計13棟の賃貸用オフィスビルを保有・運営する。

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