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東急建設 「概算修繕計画システム」を開発

2019.02.25 18:15

ビル修繕費用の算出が計画段階でも迅速に
 東急建設(東京都渋谷区)は、事業計画段階から修繕費用の予測を自動算出する社内ツール「概算修繕計画システム」を開発した。パソコンやタブレット端末を使い、建物用途と延床面積の情報を入力するだけで修繕にかかる概算費用の計画を迅速に作成できる。
 同ツールを用いることで、顧客要望への対応力をより向上させると共に、試算の時間や手間を省き、コスト削減と業務効率化を推進する。
 東急建設で従来から使用されている修繕計画算定システム(ビルディングケア計画書作成システム)では新築時の見積内訳が必要で、各工事項目に修繕率等を設定するための手間と時間もかかっていた。事業計画の段階では見積内訳だけでなく図面も作成されていないことが多く、修繕計画の迅速な作成は困難とされる。
 開発された概算修繕計画システムは概算修繕計画も自動的に作成され、PDFファイルで出力できる。概算修繕計画は公的データベースを参照し延床面積から比率換算されたもので、建築・設備の各項目について新築から60年後まで5年ごとの概算費用が計算される。web上で動作するため、東急建設の社内用iPadがあればその場で顧客に内容を提示できる。
 留意点として、同システムでは既存データベースを参照し、延床面積からの比率換算によって各金額を算定するため、得られる修繕計画はあくまで概算金額によるものであるということがあげられる。実際の建物は構成部材が多種多様のため、見積内訳を作成した後、東急建設が独自に保有している「ビルディングケア計画書作成システム」で、各工事金額をもとにしたより精度の高い修繕計画の作成を推奨している。

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