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山下建設 空き家管理サービスを全国展開 管理戸数3万400戸めざす

2019.02.12 17:51

 山下建設(香川県観音寺市)が展開する空き家管理サービス「空き家管理舎パートナーズ」が提供エリアを全国に拡大し、ビジネスパートナーの2次募集を開始した。サービス提供エリアのさらなる拡大を目指すとともに、専用ブログやSNSを使って所有者に顔の見えるサービスを提供していく。
 空き家の増加が社会問題となっているなか、今年は2018年実施の土地統計調査に基づく空き家率や空き家の戸数が発表される。前回調査では空き家戸数820万戸だったが、山下建設では今回は1000万戸の大台に乗ると予想。2015年に本格施行した、「空家等対策の推進に関する特別措置法」でも空き家問題は解決に至らず、さらなる対策が求められている。
 山下建設によると、空き家オーナーの声で多いのが「できれば活用してもらいたいが、どんな人がどんなふうに使うかが心配で、なかなか結論が出せない」というもの。自身が保有する空き家に対し、どのような人がどのような考えで活用するのかが見えれば、もっと空き家が有効に使われるはずという。
 今回は全国の不動産関連企業などを100社限定でビジネスパートナーとして募集し、全国どこでも同じサービスを受けられる体制を強化。ビジネスパートナーには専用ブログやSNSを使って仕事に対する思いや地元での活動、地元への愛着などを発信してもらい、顔の見えるサービスを構築する。
 このサービスで山下建設が掲げる空き家の登録目標は3万400戸。約1000万戸あるといわれる空き家の中で、売買・賃貸向けでない空き家は380万戸ほどとされる。うち4%は適正管理に関して潜在的ニーズがあると試算。そのなかの20%の管理を目指す。
 山下建設では、これからいっそう増えてくる空き家の中でも適正に管理することで地域の宝物として輝くことができる物件がたくさんある。そのような宝物を磨き続ける手伝いができればとしている。

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