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森ビル 外国人帰宅困難者受入訓練とインターナショナルスクール園児の受入実施

2019.01.21 14:13

 森ビルは「逃げ出す街から逃げ込める街へ」のコンセプトのもと、開発地域のみならず周辺地域の防災拠点ともなる、災害に強い街づくりに取り組んできた。今回は更に「外国人帰宅困難者の受入訓練」を行った。

 森ビル(東京都港区)は、阪神・淡路大震災から24年が経った今月17日に「六本木ヒルズ」で「外国人帰宅困難者の受入訓練」と「インターナショナルスクール園児の受入・防災用品の使い方レクチャー」を実施した。
 同社は「逃げ出す街から逃げ込める街へ」のコンセプトのもと、開発地域のみならず周辺地域の防災拠点ともなる、災害に強い街づくりに取り組んできた。今回は同社の全社員約1300名が参加する「森ビル総合震災訓練(活動訓練)」の一環として開催。外国人帰宅困難者役として、近隣大使館の職員及び港区居住外国人、大学生などが参加し、同社スタッフの誘導のもとに受入訓練を行った。  今回は首都直下型(東京直下型)地震マグニチュード7・3が発生し、港区では震度6強の揺れとなったと想定。その揺れに対し流れとして、帰宅困難者を一時待機スペースに誘導した後に、安全確認を経て受入場所である「六本木ヒルズ森タワー ウエストウォーク」の2階へ誘導。更に帰宅困難者の受付・誘導業務も同社スタッフが迅速に行った。また外国人帰宅困難者への対応力強化として、日本語・英語・中国語圏以外の外国人受入も想定し、「やさしい日本語」を用いた訓練を実施。わかりやすい、丁寧な対応を心がけて、大きな災害の発生に備えた有意義な取り組みとなった。
 その後、近隣インターナショナルスクールの園児に向けた「受入・防災用品の使い方レクチャー」も実施。3~5歳児の約60名が参加して、受入訓練を行った。皆、真剣に使い方を聞いている姿が見られ、スクール側も今回の開催に手応えがあったとのことだ。
 同社・震災対策室事務局の鈴木健次郎氏は「昨今の政府施策などにより、訪日外国人数や在留外国人数はさらなる増加が見込まれている状況も踏まえ、今回は『災害時の外国人対応力強化』を目的に訓練を行いました。今回は六本木エリアで実施しましたが、現在開発を行っている虎ノ門エリアやその他の地域も含めて、今後も社員一丸となって、安全・安心な街づくりを目指してまいります」と語った。
 森ビルでは定期的に「災害対策訓練」を行っており、同社の開発地域の地権者とも協力して、防災性の高い街づくりを引き続き行っていく姿勢だ。

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