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不動産テック協会 設立イベント開催「テックの窓口」に

2018.12.03 17:48

新カオスマップ発表250超のサービス掲載
 業界に浸透しつつある「不動産テック」。更なる普及を進めていこうと、不動産テック業界団体となる「不動産テック協会」が立ち上げ設立イベントを開催。新規会員の募集を開始するとともに、今後の活動内容などについての発表も行われた。また「不動産テック カオスマップ」も公表された。

 不動産テック協会(東京都港区)は先月28日、「fabitt大手町」にて協会設立イベントを開催。会員募集を開始するとともに、新カオスマップの発表や今後の活動について報告が行われた。  冒頭、協会代表理事を務めるリマールエステート(東京都中央区)代表取締役社長の赤木正幸氏とダイヤモンドメディア(東京都港区)代表取締役の武井浩三氏が挨拶。武井氏は「設立準備からここまで関係各庁との調整含め1年以上の時間を要した」として、「この瞬間を迎えられたことに感動している」と感慨を話した。
 来賓挨拶には国土交通省建設流通政策審議官の北村知久氏が登壇。そのなかで「インターネットで消費者の入手できる情報は拡大し、不動産業界でも売手と買手の非対称性の縮小につながっている。今回の協会の設立によって更なる市場の拡大と、不動産テックの健全な発展に期待したい」と話した。  続いて理事、監事、顧問が発表された。理事には不動産テック業界の第一人者たちが並び、顧問には業界のリーダーが並んだ。
 その後、顧問のさくら事務所(東京都渋谷区)代表取締役の長嶋修氏、日米不動産協力機構(東京都千代田区)事務局長の本間英明氏(エスクロー・エージェント・ジャパン代表取締役)、シーエムディーラボ(東京都渋谷区)代表取締役の尹煕元(ゆん ひうぉん)氏の3氏が講演。
 それぞれの専門分野から見たときの不動産テックへの期待を表明。尹氏は「AIが何でもできると思われているフシがあるが、実は万能ではない。AIが利益をもたらすか否かはひとえにそれを扱う人の判断にかかっている」と指摘。「そのことを不動産テックに携わる人たちは念頭に置いてほしい」と呼びかけた。
 最後に新カオスマップが発表されるとともに、会員募集の開始や協会の今後の活動についての報告が行われた。来年早々には「大阪でイベントを行う」(赤木氏)ことも決定。後日、詳細が協会より発表される予定だ。
 不動産テック協会として事業者各社がまとまった。今後、ここからどのようなシナジーが生まれていくか、期待が高まる。

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