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野村不動産 「新宿野村ビル」で入居企業の事業支援協会 働き方改革対応の共用フロアオープン

2018.06.04 18:26

 野村不動産(東京都新宿区)及び野村不動産マスターファンド投資法人(東京都新宿区)は、新宿区西新宿の「新宿野村ビル」において入居テナント向けの共用フロア「NEON(ネオン)」を1日にオープンした。同グループでは今回の入居テナントに対する事業支援を皮切りに、新規事業の創発支援など様々な施策に乗り出す考えである。

 野村不動産グループでは、これまで入居テナントが安心・安全に事業を継続できることを重視し、ワークスペース及びサービスを提供してきた。そうした中、同社は昨今の働き方改革などの社会的要請を受け、今後はよりオフィスワーカー一人ひとりに寄り添い、その活躍や成長を引き出す新しいオフィスでの過ごし方を提案。今回オープンした「NEON」を通じてオフィスワーカーの成長と活躍を後押しすることで、入居テナントだけではなく街や社会の発展に貢献するオフィスサービスの提供へとつなげたいとしている。「新宿野村ビル」は1978年に竣工した、オフィスフロアを中心とした超高層ビル。現在同ビルには59社が入居中で、館内の就業者数は6000名弱である。
 「NEON」は同ビル4階のワンフロアを改修して誕生した共用スペース。同ビルではエレベーターが停止階によって複数のバンクに分れているが、4階は空中階で唯一全てのエレベーターが停止すること。そのため入居テナントに対し誰でも気軽に利用してほしいという同社の考えがあるようだ。フロア内は中央部にエレベーターホールが設けられており、同施設はその周囲に「NEON ROUNGE(ネオンラウンジ)」と「NEON DINING(ネオンダイニング)」の2つのゾーンで構成される。「NEON ROUNGE」には8時から20時までコンシェルジュが常駐。イベント企画や社外の人的ネットワーク構築のサポート業務を担う。また、カフェスペースでは厳選されたコーヒー豆を使用したコーヒーや、日替わりで提供される弁当などが販売される。
 一方、「NEON DINING」は258席で構成され、ランチタイムの営業やディナータイムの企業内懇親会・パーティにも対応する。先月30日に開催された内覧会では同社常務執行役員で都市開発事業本部の黒川洋副本部長が出席し、同施設のオープンの経緯やコンセプトなどを述べた。その中で黒川氏は「施設の内装デザインは『公園(PARK)』がコンセプトです。開放的で様々なオフィスワーカーが自由に立ち寄ることのできる施設を目指します。『NEON』という施設名には、まだ見つけることができていない新たな自分の可能性を、この場所で見つけてほしいという思いが込められています」と話す。
 野村不動産では、イノベーティブなワークサービスへの取り組みの第1弾として「NEON」をオープンした。今後は同施設を起点に「新宿野村ビル」に入居しているテナントの新規事業創発支援、オフィスワーカーのワークライフバランスの充実の支援に取り組んでいく予定である。

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