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理経 バーチャルリアリティを活用した火災避難コンテンツの提供を開始

2018.05.21 14:31

 近年、全国各地で地震や水害などによる被害が多発し防災に対する意識が高まっている。防災製品に対するニーズが求めるものなどは多岐にわたり、この度バーチャルリアリティを活用した火災避難コンテンツの提供が開始された。

 最先端の製品を核としたソリューションを提供する理経(東京都新宿区)は、バーチャルリアリティ(VR)を活用し火災からの避難を体験できる新製品の提供を発表した。
 これはVRヘッドセットを用いた防災コンテンツ。外部センサーを使用せず、VRヘッドセットに搭載したセンサーで対象物の位置を計測するトラッキング方式の製品化は日本初となる。今までのVR体験ではヘッドセットにパソコンを接続する、またはスマートフォンを装着するなどの手間があった。ほかにも視点を変えて対象物をのぞき込むなど、より現実に近い動きを再現するには周辺の空間にトラッキングポイントを設置する必要があり、限られた条件のもとでしか体験が行えなかった。
 同製品はケーブルを必要としないモーショントラッキング機能を内蔵したVRヘッドセットを採用。リアリティのあるVR体験が可能となった。
 コンテンツ内容は実寸大のスケールで再現された建物内部を歩きながら、誘導灯に従って避難口を目指す。煙によって周囲の視界が奪われるなどのリアリティが追及されている。体験スペースがない場合は、コントローラによる操作も可能だ。
 同社は「2017年4月にリリースをした『避難体験VR』は自治体や民間企業をはじめ、多くの方々にご活用いただいております。今回VRをより手軽に、質の高いリアルな体験を実現するため本技術を使用したVRコンテンツの開発を行いました」と話す。備えあれば憂いなし。リアルな火災避難を体験できる同製品が、今後多くの企業の防災意識を高めるのに重宝されるに違いない。

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