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「虎ノ門」駅直結の再開発ビル建築開始

2018.01.29 13:44

日比谷線新駅までの歩行者ネットワークも実現
 環状2号線に地下鉄新駅設置をはじめ、都市インフラの増強が進む虎ノ門エリア。同エリアで地元地権者を中心とする再開発事業の起工式が行われた。竣工は2020年6月。五輪に照準を合わせた形だ。 

 今月19日、「虎ノ門」駅前で国家戦略特別区域の特定事業としてすすめられている「虎ノ門駅前地区第一種市街地再開発事業」の新築工事が着工され、起工式が行われた。2020年6月の竣工を目指す。 
 事業には、地権者として森村不動産(東京都千代田区)、不二屋ビルデング(東京都港区)、日本土地建物(東京都千代田区)、虎ノ門リアルエステート(東京都港区)、住友不動産(東京都新宿区)の5社が、参加組合員として野村不動産(東京都新宿区)、東京地下鉄(東京都台東区)の2社が参画している。 
 計画地は地下鉄銀座線「虎ノ門」駅南側の街区。24階建てのビルを建設し、5~23階はオフィス、4階にはカンファレンス施設を設け、地下1階から地上2階には店舗を誘致する。 銀座線「虎ノ門」駅に隣接するため、敷地内には地下・地上駅前広場を整備し、駅の機能拡充とバリアフリー化に貢献。混雑緩和と利便性の高い歩行者空間の形成を図る。また近隣ですすむ再開発によって整備される地下通路に接続することで、既存の銀座線「虎ノ門」駅から新設される日比谷線「虎ノ門新駅(仮称)」まで、安心・安全で便利な歩行者ネットワークを実現させる。 
 国家戦略特区に指定されていることから、業務・商業機能の高度化などによる国際的ビジネス交流拠点としての機能強化を図る。またエリアの防災機能向上のため、災害時の帰宅困難者の一時滞在施設や滞留スペースを確保。防災備蓄倉庫と非常用発電設備を整備。発電機は複数の燃料が使用できるデュアルフューエル型で、72時間電力を確保しトイレやエレベーターの利用が非常時でも可能。さらに米国グリーンビルディング協会の「LEED|GS予備認証GOLD」を取得。太陽光発電や雨水利用など環境に配慮したビルとなる。 建物は敷地面積約2782㎡、延床面積約4万7273㎡、地下3階地上24階建て。自動車88台、自転車45台分の駐車場も設ける。

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