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三井不動産/清水建設 (仮称)芝5丁目プロジェクト名称は「G-BASE田町」に決定

2017.12.25 10:58

 三井不動産(東京都中央区)と清水建設(東京都中央区)が港区芝5丁目で開発を推進する「(仮称)芝5丁目プロジェクト」の名称が「G-BASE田町」に決定した。「G-BASE」には、Green(緑に囲まれた心地いい空間)、Growing(多様な働き方の支援による人・企業の成長)、BASE(秘密基地のような空間から世界に羽ばたく企業の成長拠点)という意味が込められている。
 外装デザインは建物を一本の樹木に見立て、大樹をイメージした意匠。外構には樹木のほかベンチやハンモックを設置し、オフィスワーカーに癒しを提供するとともに「オフィスらしくない空間」を演出。外構に面する店舗にはカフェを誘致し、サードプレイスとしての利用を促す。
 屋上には東京タワーを一望できる屋上庭園を整備。入居企業による貸し切りなど、社内交流の場としての活用も想定している。またセキュリティ付きの屋内駐輪スペースを設け、シャワールームやラウンジも併設。自転車通勤や仕事終わりのランニングにも対応している。さらにラウンジから望むポケットパークには建物の敷地形状を模した卓球台を設け、ワーカーのオン・オフの切り替えの促進を図るという。新しい施策としては、スケルトン天井の貸室が挙げられる。オフィス然とした設えではなく、海外先進企業のオフィスにあるLaboスペースをイメージした空間で、高いデザイン性と開放的なワークスペースを実現させる。三井不動産、清水建設とも新築では初の試み。
 またスケルトン空間を生かしたオフィスを提案するため、新たな取り組みとしてモデルオフィスを設置している。モデルオフィス内には、多様な働き方を実現できるオフィスの例として内装デザインを施したほか什器なども配置。入居検討者が内装デザイン計画を具体的に検討できるようになっている。
 執務スペース以外の部分でも「オフィスらしくない空間」を演出する。共用部にはコンクリートやステンレス板といった無機質な素材と温かみのある木材などを合わせて使用し、「オフィスであることを忘れさせる唯一無二の空間」を構築する。基準階のエレベーターホールには入居企業による装飾を促して企業ブランディングを高め、将来的にここから世界へ羽ばたく企業が生まれるような場所になることを目指す。  「G-BASE田町」の竣工予定日は2018年1月31日。建物は敷地面積2331㎡、延床面積1万8242㎡の18階建てで、建物内には店舗も2店入居する予定。

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