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クラウドリアルティ 3.5億円の資金調達を実施

2017.12.18 17:22

2018年はプロジェクト合計100億円を目指す
 クラウドリアルティ(東京都千代田区)は11月20日、「既存株主であるSBIインベストメント、三菱東京UFJ銀行、三菱UFJキャピタル、カブドットコム証券を引受先とする第三者割当増資により総額3・5億円の資金調達を実施した」と発表した。

 クラウドリアルティは不動産に特化した投資型クラウドファンディング・マーケットプレイス「Crowd Realty」を今年5月より展開している。資金調達が難しい不動産再生やまちづくりなどの国内外のプロジェクトに対して、クラウドファンディングの手法を用いて投資家と案件をマッチングさせている。2017年は海外1件、国内3件のプロジェクトで募集、すべてにおいて満額達成となった。
 代表の鬼頭武嗣氏は東京大学大学院工学系研究科建築学専攻を修了後、Boston Consulting Group、メリルリンチ日本証券に入社。これらの経験から建築、不動産、そして金融のノウハウを身につける。そして2014年12月にクラウドリアルティを設立するに至った。
 鬼頭氏は今回の資金調達について「二つの目的がある」とする。
 懸案の「人手不足」対応。鬼頭氏は来年の目標として「国内と海外合わせて合計で100億円程度のプロジェクトを公開したい」と話す。そのためにはより多くの投資家を集客する上で「Crowd Realty」の周知は不可欠で「一層のマーケティングを欠かすことはできない」と強調する。またそれに連動してバックオフィスの強化も課題となる。システムの整備や、コンプライアンス、ガバナンスなどの強化に取り組んでいくとしている。
 そして第2の目的は、先のマーケティングとも密接に関わるが「出資者との事業連携」を図っていくことだ。バブル超えとも言われるほどの良好な投資環境のなかで、鬼頭氏は「投資家は再投資する先を探しあぐねている」と指摘する。株式市場は高騰を続け、不動産市場も依然として高値安定。「投資先が不足気味」という感覚は共通のものとなっている。
 今回の資金調達に参加した出資社の顧客に対しては、今後、同社案件の案内をすることが可能になる。投資家にとっては新たな投資先の確保、出資社にとっては顧客満足度の向上、クラウドリアルティは広範な投資家の確保につながりそうだ。そして鬼頭氏は「それに加えて、将来的には私たちのプラットフォームからもこれらの出資社に送客することも視野にいれています」と見据える。
 2018年に実働2年目に入る「Crowd Realty」。全く新しい投資手法として台頭しているクラウドファンディング。如何にしてスタンダードな投資手法として日本に根付かせていくか。同社にとっても、そして鬼頭氏にとっても飛躍に向けての「勝負の年」となりそうだ。


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