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防災担当者1655名にアンケート 企業規模で安否確認に差

2017.09.04 15:57

大手企業の74%が安否確認システムを導入も零細企業は30%
 東日本大震災を機にオフィスビルに対して高度な防災対策が求められるようになってきた。大手企業が入居する大規模ビルを筆頭にBCP対策の進化はとどまらないが、企業規模によって防災意識に濃淡があるとの調査結果が導き出された。ビルに求められる防災対策が何か、ヒントになりそうだ。

 NTTレゾナント(東京都港区)は先月28日、企業向けに防災意識と取り組みに関するアンケート調査を実施、結果を発表した。調査対象は「所属組織で防災を担当している者(災害発生時に活動する業務を担当)」か「防災システムを導入する立場」で会社員(正社員)、会社役員、会社経営者(自営業等は除く)合計1655名。勤務先の規模は小規模(1~99人)553名、中規模(100~999人)552名、大規模(1000人以上)550名。インターネットで7月28日~8月2日に実施した。
 調査結果は次のようになった。被災時の社員の安否確認手段において、企業規模が大規模では74%が安否確認システムを導入している。小規模では電話での安否確認が50%を超える。しかし、電話回線が繋がらない場合の確認手段を決めている小規模は50%未満となった。また各企業規模で「本人の安否情報(ケガの状況)」、「本人の安否情報(避難状況)」は60%以上が災害時に得られる情報としている。一方で「家族の安否情報(ケガの状況)」、「家族の安否情報(避難状況)」を得られる情報としている企業は大規模で60%以下、小規模では40%以下となっている。ただ「通勤経路の状況」「自宅損壊の状況」、「災害に関する最新状況」、「支店・支社の被災状況」は大規模でも災害時に得られる情報としているのは50%以下のみ。うち「通勤経路の状況」、「自宅損壊の状況」、「災害に関する最新状況」は各企業規模の20%以上が現時点で「得られないが得ておきたい情報」と回答している。
 Jアラートについては「地震」の防災対策の意識において、大規模では86%、小規模でも72%が「意識している」、「非常に意識している」と回答したが、「テロ」の防災対策の意識は、大規模で48%、小規模では22%が「意識している」、「非常に意識している」と回答し、比較的意識が低いことが判明した。一方、大規模テロ情報や弾道ミサイル情報などを発信するJアラートについては、各企業規模で「対応すべきと思う」の回答が80%を超えた。しかし、実際にJアラートの通知が来た時に対策を「既に決めている」と回答したのは大規模で24%、中規模で17%、小規模で14%という結果になった。対策が「全く決まっていない」との回答は小規模で51%、中規模で45%、大規模でも38%にのぼっている。
 NTTレゾナントはまとめとして「今回の調査では、安否確認システムの導入において、大規模と小規模の間に安否確認の対策に差が出ているということがわかりました。被災時において、迅速かつ確実に社員の安否確認を行うためには、一括して様々な情報を収集できる安否確認システムの導入が必要になります」との見解を示している。


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