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東京ビルヂング協会 定期講習会「ビルキョウサロン」開催

2017.07.03 17:12

テーマはPCB廃棄物の早期処理について
 先月20日、東京ビルヂング協会(東京都千代田区)が定期開催する「ビルキョウサロン(三火会)」が「大手町ビル」の3階で行われた。
 毎月の第3火曜日に開催されるビルキョウサロンは、同協会に所属する会員の親睦・情報交換活動を目的とした会で「三火会」とも呼ばれる。冒頭の約30分はビル経営に役立つ講演が組まれ、終了後は講師を囲んでの懇親会が実施される。今月のビルキョウサロンは「PCB廃棄物の早期処理に係る取り組み及び支援制度について ~PCB使用照明器具のLED化によるCO2削減推進事業等~」と題し、環境省(東京都千代田区)大臣官房廃棄物・リサイクル対策部で産業廃棄物課の福井和樹氏を迎えて講演が行われた。
 福井氏は、有害なPCB(ポリ塩化ビフェニル)がどのような製品・機器に使用されているか、高濃度PCBと低濃度PCBに汚染された機器は何か、処理方法や有害性についても説明しながら、PCB使用安定器の発見事例について語った。と言うのも、既存の古い照明器具をLED照明に切り替える際にPCB使用安定器を発見するケースがあり、なかには安定器のみが天井裏や工場などの壁際に設置された状態で忘れ去られ、放置されていたこともある。そのため福井氏は「PCB使用安定器は建物由来で探すことが重要です。建物の建築時期が1977年3月以前の場合は、安定器にPCBが含まれている可能性がありますので、調査を念入りに行うことを勧めます」と語る。
 また早期処理の促進を図る取り組みとして補助事業についても説明。対象事業の要件は「現在使用中の照明器具の安定器にPCBが含有されていること」、「LED化により生じるPCB廃棄物の早期処理が確実であること」、「交換する照明器具がLED一体型器具であること」の3つ。補助金の交付額は工事費、設備費、事務費、その他必要な経費で承認した経費の2分の1となっている。
 講演後は福井氏を囲んだ懇親会が行われ、補助事業について質問する協会会員の姿も多く見られた。次回のビルキョウサロンは7月18日16時半から。ガデリウス・インダストリー(東京都港区)環境機器部担当マネジャーの吉本孝彦氏による「土のうに代わる次世代型緊急洪水防護システム ボックスウォール」である。

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