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オーベラス・ジャパン 新電力でコスト削減5億円超 AM会社向けサービスを中小ビルへ

2017.06.26 13:45

 オーベラス・ジャパン(東京都江東区)は「電力自由化を活用した収益不動産のNOI向上サポート」の無料提供を2016年から本格的に開始しているが、不動産業界での普及拡大が止まらない。代表取締役社長の大庭勇太氏によると「不動産のプロと言われるJリートや不動産ファンドを運営するアセットマネジメント会社の8割以上に認知されるまでに至った」と胸を張る。2017年6月時点での支援実績は約700物件。不動産価値に換算すると約4兆円分の不動産において、電力コストの削減コンサルティングをしたことになる。契約実績は200物件を超え、その削減額は実に5億円以上。仮に利回り5%で割り戻すと、100億円以上の物件価値の向上である。不動産のプロに対するこれらの実績を引っ提げ、満を持して個人ビルオーナーへのサービス提供を本格化させる。
 同社のサービスの最大の特長は投資コスト0円でコスト削減が見込める点にある。複数の新電力会社がスポンサーとなっているため、その中から対象物件に最適な電力会社の選定を無料で提供できるためだ。加えて、大庭氏と代表取締役副社長の池田良太氏はデベロッパーの大成有楽不動産(東京都中央区)出身。不動産業界特有の「新電力が採用できない課題」に精通していることも強みとなっている。例えば、不動産の所有者がSPCの場合は事業実態がないため、新電力側から与信不足と判断され契約ができない場合も少なくない。こうした案件に対し、同社は不動産プレーヤーの視点に立った数少ない交渉役として機能しているのだ。
 池田氏によると「すでに新電力を採用した延床面積1000㎡程度の中小ビルでも10%程度の電力コスト削減が見込めるケースは多々ある」と指摘した上で、「ただし普通に新電力へ依頼をしても、後回しにされたり、弱い削減提案をされてしまうのが実情である」と嘆く。新電力の契約期間は1年間というケースが多いが、契約時期の見直しや重点エリアでの各新電力の営業姿勢といった様々な情報を加味し、比較検討した上で最適なプランを提案できるため、まだまだコスト削減余地が残されているようだ。
 同社が掲げる企業理念は「すべての不動産プレーヤーに最良のコンテンツを」。中小ビルオーナーの収益改善を支援する。


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