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竹中工務店 建物群の統合制御により電力コストを削減

2017.05.22 17:15

 竹中工務店(大阪市中央区)は、4月より、東京電力エナジーパートナー(東京都港区)が実施する新たなデマンドレスポンスプログラム「DRプログラム」の契約を締結した。
 同社では、2016年11月より開発したエネルギーマネジメントシステム「I.SEM」を用いて、東京都江東区新砂地区にある同社関連の3棟に対するバーチャルパワープラント(VPP)を構築。これまでの実証により、東京電力エナジーパートナーの節電要請に対して3棟を統合制御。最先端かつ過不足がなく信頼性の高いVPPを実現した。「DRプログラム」は、「I.SEM」を用いることにより、複数の建物における様々な負荷設備を統合制御して電力コストを削減実現する。これまでDRの対象となってきた大規模なビルや工場だけではなく、複数棟の中小規模の業務用ビルでもDRを実現していくことができる新たな取組みだ。また、達成の度合いに応じて契約料金の割引が受けられるのも魅力だ。同社はこの契約に基づき、東京電力エナジーパートナーからのデマンドレスポンス要請をクラウド上の「I.SEM」が一括で受信し、各建物の電力使用状況や蓄電量に応じて、自動で発電機や蓄電池、熱源・空調機器を制御することで、10分以内に当社関連施設3棟で要請された電力デマンドを削減し、3時間継続する。同社は今後「エネルギーマネジメントシステム『I.SEM』を用いて、ますます多様化する電力料金メニューに応えることで、顧客の電気料金の低減を図ると共に、電力自由化の目的にある国レベルの電力の安定供給に貢献していく」としている。

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