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TOTO ホテル向け2製品を新たに販売開始

2016.08.29 11:55

増加する和風ユニットバスルーム需要に対応
 TOTO(北九州市小倉北区)は1日よりホテル向けユニットバスルーム「和風ユニット(EDシリーズ)」及び「ホテル向けウォシュレット一体形便器」を新たに発売した。
 「和風ユニット」とは浴室内にトイレ・洗面所を設けず、洗い場を設けたバスルーム。従来ホテルのバスルームは風呂・トイレ・洗面台の3点がセットとなった洋風ユニットバスルームが主流だが現在ミドルクラス・アッパークラスのホテルを中心に「和風ユニット」のニーズが増えている。この傾向は平成22年ごろから見られ特に平成25年ごろからは顕著になっており、現在ではホテル向け出荷の約3割を占めている。こうしたニーズに対して一般住宅向けのユニットバスルームを特注でホテル向けに変更して対応していたが、今回ホテル向けの製品をシリーズ化して販売を開始した。
 ホテル向けユニットバスルーム「和風ユニット(EDシリーズ)」は洗面・トイレと独立させて洗い場を設け、洗い場にシャワーバーを標準仕様で設置している。また、全身を包み込むような入浴感を体感できる「クレイドル浴槽」を標準仕様とし、出張先、旅先などでゆったりくつろげるユニットバスルームとなっている。
 「ホテル向けウォシュレット一体形便器」は洋風ユニットバスルームに設置することができるウォシュレット一体形便器で、高湿度に耐えることができるよう作られている。20年から30年前のホテルに数多く納入されているローシルエット便器のリモデルにも好適な製品であり、水道水に含まれる塩化物イオンを電気分解して作られる除菌成分(次亜塩素酸)を含む「きれい除菌水」を使用する「ノズルきれい」、防汚性の高い樹脂を用いた「クリーンノズル」などの利用者の快適性を向上させる機能も備えている。「ノズルきれい」、「クリーンノズル」等の機能は今年2月に発売されたホテル向け「ウォシュレット」にも搭載されている。
 「バブル期に建てられたホテルには竣工から20年から30年経過し水回り設備に不具合を抱えたところも少なくありません。そうした物件では器具を最新のものへ更新することで節水効果や管理コスト・ランニングコストの削減などが図れるほか、おもてなしの向上にも役立ちます。また、当然新築のホテルもターゲットとしており、このタイミングでこれらのホテル向け製品をリリースしたのは東京オリンピックが開催される2020年竣工予定の物件に対するアプローチという面もあります」と販売統括本部システム商品営業推進部浴室商品営業グループの福田剛士氏はホテル向け製品の拡充の狙いを語った。

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