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東芝エレベータ マシンルームレスタイプの非常用エレベーターを販売開始

2016.02.29 17:00

 東芝エレベータ(川崎市幸区)は、昨年12月28日に公布された国土交通省告示第1274号(特殊な構造または使用形態のエレベーター及びエスカレーターの構造方法を定める件の一部改正)を受け、マシンルーム付きタイプが主流であった非常用エレベーターにマシンルームレスタイプを新たにラインアップに追加し、順次販売を開始する予定。
 従来、マシンルームレスレベーターは火災発生時の消火活動で放水した水が直接駆動装置等にかかり故障する恐れがあることから、火災の際の消火活動に使用する非常用エレベーターに適用することが認められていなかった。
 今回の建築基準関連告示の改正により、昇降路内に設置されているエレベーターの駆動装置(巻上機)と制御器(制御盤等)を最上階フロアレベル(床面)より上方に設置したマシンルームレスエレベーターは非常用エレベーターとして適用することが認められた。
 同社が開発するマシンルームレスタイプの非常用エレベーターは、消火活動により放水した水が昇降路内に入り込んだ場合であっても直接水がかからない位置に主要部品である巻上機や制御装置を設置し、改正された告示の条件を満たすものとなる。非常用エレベーターにおいても機械室がなくなることで建築レイアウトの自由度が向上。さらに従来のマシンルーム付きタイプと同様にコンパクトで高効率のPMSM巻上機を採用するので、省電力・省エネにつながる。
 東芝製マシンルームレスエレベーターは平成10年の発売当初(国内初)から一貫して水害に対する品質への信頼性が高い巻上機・制御装置を昇降路上部に設置する方式を採用している。同社はおよそ20年に及ぶマシンルームレスエレベーターの経験と技術力により改正された告示に柔軟・迅速に対応し、顧客の価値創造に貢献する。

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