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空家・空地管理センター 空き家を借上げサブリース活用と共に投資ゼロで改修

2015.12.28 11:57

 全国で空き家管理サービスと空き家の活用コンサルティングを展開する空家・空地管理センター(埼玉県所沢市)は、北斗ソリューションズ(東京都新宿区)と協力して、空き家の活用サービス「AKARI(あかり)」を開発したと発表した。北斗ソリューションズを借主として空き家を3~7年間借上げ、設備投資を行ったうえで、賃貸戸建や店舗、民泊などをサブリースする空き家の活用サービスだ。
 「AKARI」の名称の由来は今まで空き家だった真っ暗な家にあかりを灯し、その街の活性化に役立てたい、また、空き家の適正管理などの手間がますます増え、空き家をどうしていいか分からない所有者が増加しているなか、「AKARI」が活用の選択肢として増えていってほしい、と願いを込めた。
 同サービスの特徴としては家賃収入で租税公課の支払いが可能になるとともに、空き家管理の手間からも解放されることが挙げられる。借上げ家賃は固定資産税と都市計画税を合計した金額と同額とするため、所有者の不動産保有コストがゼロになる。また入居者が日常の管理を行うため、空き家の定期的な管理も必要なくなる。
 また投資負担ゼロであることも特徴のひとつだ。空き家活用の大きなハードルとなっている初期投資を、借主である北斗ソリューションズが負担することで、所有者は新たにローンを組む必要がなく、空き家のリノベーションが可能となり、更には収入を得ることもできる。また、借り上げ期間後は提供した空き家がリノベーションされた状態で所有者に戻ってくる。
 そして借上げ期間を空き家所有者が選択可能となっている。契約期間により北斗ソリューションズが行う設備投資の金額を変更するため、所有者は借り上げ期間を3~7年の間で選択することが可能。所有者の状況によって空き家の今後の予定を計画することができ、また契約満了後に借上げ家賃の値上げをした上で再契約することも可能だ。
 このサービスの第1弾として「AKARI三鷹」がスタートする。JR中央線「三鷹」駅から徒歩11分の場所にある、築年数不詳の空き家を5年間借上げ、内外装のリノベーションを行ったうえで「AKARI三鷹」として賃貸戸建化する。純和風建築の雰囲気はそのままに、水回り設備の公館や破損カ所の修繕などを行う。また「AKARI三鷹」では空き家に興味を持つ人たちに空き家のリノベーションに参加してもらうイベントや、工事終了後に近隣住民が参加する「空き家開き」を行う。
 「AKARI」の対応エリアは東京都と埼玉県の37の市区町村で対応する。今後、北斗ソリューションズが事業検証を行ったうえで対応エリアを全国に拡大していくとともに、東京都大田区で民泊が行える特区内においては、「AKARI」を活用した民泊事業の展開を予定している。

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