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美和ロック マンション用新電気錠発売 玄関電気錠の本格普及目指す

2015.09.07 11:59

 美和ロック(東京都港区)は2日、電気錠特有の高度なセキュリティとハンズフリーの利便性、デザイン性と低コストを兼ね備えたマンション用新電気錠「iEL Zero(アイイーエル ゼロ)」を今月末から全国で発売することを発表し、同社ショールームで新製品発表会を行った。
 同製品のIDキーはハンズフリーシステム「Raccess(ラクセス)」とノンタッチシステムの2つのシリーズを用意。
 ハンズフリーシステムRaccessは1m以内に錠を持って近づくと検知してカバンやポケットからキーを取り出さずともハンズフリーで解錠が可能である。共有エントランスシステムと連動して、共用玄関やエレベーター呼び出しなどの共有部セキュリティ箇所も住戸用のRaccessキーで通過できる。ノンタッチシステムではノンタッチキーをグリップの施錠・解錠ボタン部にかざして施解錠をすることも可能である。
 電源は電池仕様とACアダプタ仕様の2タイプがあり、電池仕様の場合は電気錠本体の電池寿命は約1年。電池切れの際にはシリンダーカバーを取り外し、キーで施解錠することができる。
 防犯機能については扉を閉めると即自動施錠される「自動施錠機能」、片方だけの施錠でダブルロックになる「施錠追従機能」、一方の解錠から20秒以内でもう一方を解錠しないと再施錠される「施錠復帰機能」などを備えている。
 従来の電気錠は大掛かりな取り付け工事が伴うため、高コストが課題となっていたが同製品はシステム構成を簡略化し取り付けを簡単にしたことで、導入費用を従来の約半分にすることを実現した。
 マンション玄関において電気錠は普及の途上であり、現在の普及率はおよそ5%。
 美和ロックは低コストで便利、かつ高度なセキュリティを特長に持つ同製品の提案で電気錠の本格的な普及を目指すとしており、同製品開発担当者である商品企画部課長代理の角谷健氏は同製品を「今後マンションのスタンダードになる商品だと自負」していると新製品発表会において語った。  同社は「iEL Zero」の販売目標を年間1万台としている。

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