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Giga Tera Japan 大リーグ球場にLED導入

2015.07.27 14:52

技術をノウハウで意欲的に製品展開
 今年1月、米国大リーグ、シアトルマリナーズの球場「セーフコ・フィールド」にLEDを納入したGiga Tera(本社・韓国)。LEDは青色発光ダイオードの開発者がノーベル物理学賞を受賞するなど、もはやブームではなくこの時代にあって当たり前のものとなっているが、一方で光が強すぎることから発生する「光害」など、問題点も指摘され始めてきた。球場という白球を追わなければならない空間で、その白球が光によってさえぎられることがあってはならない。そのため、大リーグ球場に導入を検討した際、「無理だろう」というのが大方の予想であった。そして、ついにニューヨーク・ヤンキースの本拠地「ヤンキーススタジアム」での導入も決まっている。
 Giga Teraの日本法人であるGiga Tera Japan(横浜市中区)の代表取締役社長の李承哲氏はその大方の予想をひっくり返した同社のLEDについて「これまでのLEDとは発想が違います」と話す。これまでのLEDは「光が強い=明るい」という前提の下に、光の強さを追求してきた面があった。しかしながら、同社のLEDは「光が弱くても、明るい」という逆説が成立する代物となっている。なぜなのか。その質問に李氏は「当社のLEDは直接、光を照らすわけではありません。電球は上を向いていて、反射させる形で照らしているのです。これによって直接光ではなく、間接光になります。また、光の方向性を一方向に定めることによって、照らしたい部分だけを照らします。これによって、無駄に光が漏れることがなく、弱い光でも十分な明るさを実現することが出来ます」と答える。
 光が弱くても十分な明るさを保つ同社製品。同社はもともと携帯電話などの中継器のメーカーであった。そこから培ったノウハウも各所で生かされており、たとえば同社が展開している監視カメラでは1台の親機で複数の子機を利用することが可能だ。また、災害時用の防護ヘルメット「SAGA D」などの商品では、次世代の防護ヘルメットとして高機能が売り。特筆すべきは、防護ヘルメットは耐久性はもちろんのこと、発生時の救助活動を行う際に必要となってくるラジオ、無線、緊急時の救難ビーコンを搭載して、非常に軽い製品だということだ。
 LEDを中心に様々な製品を展開する同社。オフィス市場を含め更なる普及が予想される。

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