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三菱地所 国内で培ったノウハウを生かしグローバルに不動産事業を展開

2015.01.19 12:43

 三菱地所(東京都千代田区)は英国子会社である三菱地所ロンドン社を通じ昨年12月22日にフランス・パリにてオフィスビル「46Rue La Botie」を取得した。同ビルは凱旋門やシャンゼリゼ通りからも程近いパリ中心部の8区に位置し三菱地所グループとしてヨーロッパ大陸に保有する初の物件である。
 同ビルが立地するボエシー通りは、オスマン通りやサントノーレ通りといった著名な大通りの間に位置しており、オフィス立地としての評価が高く多様なテナント需要を背景に賃貸マーケットが堅調に推移しているエリア。クラシックな様式の建物が多いパリ中心部においては珍しく、現代的な外観デザインを有した高スペックオフィスビルで、現在100%の稼働率を誇っている。 
 さらに同社は、今月14日にグループとしてアジア初のオフィス事業、シンガポールにおけるオフィス開発事業「CapitaGreen」が竣工し、テナントの入居が開始したと発表。
 同事業は、シンガポールのビジネス中心地区であるラッフルズプレイスにおいて、総事業費約14億シンガポールドル(約1270億円)を投じて建設を進めてきた、最新鋭のスペックを備えた地上40階建ての大規模オフィスビル開発。
 同事業の計画地であるラッフルズプレイスは、金融機関や法律事務所等が集積するシンガポールのビジネス中心地区。なかでも同計画地は、MRT(地下鉄)南北線・東西線2路線が乗り入れる「ラッフルズプレイス」駅及びダウンタウン線「テロックアヤ」駅に近接し、非常に高い交通利便性を有している。また同建物は、プリツカー賞をはじめ国内外にて数々の賞を受賞した伊東豊雄建築設計事務所(東京都渋谷区)の設計により、外装のおよそ55%を緑化、更に複数のスカイガーデンを配置するなど、ランドマーク性の高いデザインとなっているほか、基準階フロアは約620坪の無柱空間、天井高3・2mと開放感のある執務スペースに最先端の省エネ設備を備え、快適性・機能性に配慮した仕様となっている。
 同グループは、今後も国内における事業実績を生かしつつ、海外での事業経験・ノウハウを蓄積すべく新たな事業にも積極的に取り組み、グローバルに不動産事業を展開していくとした。

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