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JLL 世界のオフィス賃料動向を発表

2014.08.04 14:23

 総合不動産サービス大手のJLLグループ(米国シカゴ)は7月29日、世界主要都市のオフィス賃料の動向を示す独自の分析ツール「プロパティクロック(不動産時計)2014年第2四半期」を発表した。
 プロパティクロック(不動産時計)とは、世界の主要都市の賃料動向を時計に見立てて「見える化」した同社独自の市場分析ツール。四半期ごとに発表している。賃料が概ね(1)賃料下落の加速、(2)賃料下落の減速(→底入れ)、(3)賃料上昇の加速、(4)賃料上昇の減速(→頭打ち)、というサイクルで変動することを前提とし、現在の賃料がそのサイクルのどこに位置するかを表示することで、世界主要都市の賃料サイクルを示しているのが特徴だ。
 今回の調査の結果を見ると、東京のAグレードオフィス賃料は、引き続き9四半期連続で「上昇加速」のフェーズを依然としてい維持した状態だという。JLLリサーチ事業部長の赤城威志氏は同調査について次のように述べている。
 「東京Aグレードオフィス賃料は上昇加速しています。駆け込み需要に沸いた第一四半期を経て、懸念された消費税増税後の個人消費の落ち込みは想定内のレベルに留まり、本年夏以降は順調に回復軌道を辿るものと思われます。一方、企業設備投資は既に増加傾向にあり、更なる労働市場の良化も手伝って、ここに来て広範なオフィス需要が明らかに顕在化してきており、今期の賃料は力強い上昇となっています。今後もオフィス賃貸市場はポジティブな動きのもとに推移する公算が高く、最新のプロパティ クロック(不動産時計)にもこれが表れています」
 同社が定義する「Aグレードオフィス」とは各都市の中心業務築にあり、面積・建物高さ等一定の水準を満たすグレードの高いオフィスビルのこと。

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