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インタビュー 戸田ビルパートナーズを新たに設立 「顧客第一」を掲げ、管理体制を強化

2014.02.24 17:33

 戸田建設(東京都中央区)のグループ会社であり、建物の総合管理会社の千代田土地建物(東京都江東区)は、今年4月1日に同グループ会社の戸田リフォーム(東京都中央区)と合併し、新たに戸田ビルパートナーズを設立すると発表した。千代田土地建物は昭和37年に設立された、いわば建物管理業界の草分け的存在だ。新会社となる戸田ビルパートナーズは、管理業務を主体とする千代田土地建物が、リニューアル工事会社の戸田リフォームを吸収する形となる。合併の狙いは、建物の管理・メンテナンスからリニューアルまで、建物のライフサイクルに応じたサービスを一貫した体制で提供することの強化である。また、戸田ビルパートナーズの代表には、千代田土地建物の代表取締役社長を務める村山政利氏が就任する。

―戸田ビルパートナーズを設立した経緯は
 物を建てるだけでなく、土地の取得から建物のメンテナンス、損害保険業務まで、お客様の施設を最後までお守りするという役目を果たすことが建設業の本来の在り方。そこに戸田グループを挙げて取り組むべきですが、必ずしもうまく機能していなかったというグループ全体としての反省があります。当社としても、設立当初に掲げた想い「お客様にご満足いただける対応」を、もう一度見直してみようということに至ったわけです。当社には、戸田建設のOBや出向者が多数存在するため、技術面の自信はありますが、いかんせんマンパワー不足のため、お客様のご要望にスピード感を持った対応が出来ていませんでした。
―「顧客第一主義」を再確認するための取り組みは
 戸田建設は、昨年9月に「お客様センター」を開設しました。こうした名称を用いたのはゼネコンでは初めてかも知れませんが、まずはお客様のご要望を受けさせていただく体制作りを行いました。次には、建物維持管理やリニューアル工事といったお客様に対するアフターケアを行う実行部隊の強化が必要になります。その役割を担うのが戸田ビルパートナーズになります。
―新会社ではどのような部門を強化するのか
 従来、千代田土地建物にも建築工事部門が有り、管理物件の修繕改修工事に対応させていただいてきましたが、実際のスタッフは6名。彼らが専門工事会社と一体となって動いてきたのですが、フットワークの面で対応しきれない面があったと思います。戸田リフォームとの合併でリニューアル工事部門だけを見ても25名程度に増員されます。また、以前から「365日24時間体制での緊急対応」で受託物件の管理を行ってきましたが、割ける人員に限りがありました。新会社では人員を増強し、独立部署として「管理センター」を開設します。戸田建設の「お客様センター」と新会社の「管理センター」を連携させ、お客様のご要望をワンストップで受け付ける体制を確立します。

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