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日本板硝子アメニティ 既存天井下地を活用する天井制震装置

2014.01.20 14:56

 日本板硝子アメニティ(東京都港区)は、竹中工務店(大阪市中央区)が開発した、居ながら上階からの騒音を低減できる新技術の実施許諾を受け、天井制振装置「ソノカットキューブ静天」として製品化し、販売を開始した。
 同製品は、従来技術では対応が難しかった重量床衝撃音の問題をボードなどの天井仕上げ材の裏側に「おもり」を設置することで解決。TMD(tuned mass damper)と呼ばれる制振技術のひとつで、サイコロ状の「おもり」に粘弾性体と呼ばれるゼリー状の材料を貼り付け、振動を大幅に低減する。1㎡あたり2~3個設置した場合、躯体や仕上げ材の仕様によって若干効果が異なる場合もあるが低減効果は5~9デシベル。
 また、天井全体を解体する必要がないため、防音天井に比べて工期を圧縮でき、改修工事は部屋ごとに1~数日で完了する他、上階に迷惑をかけずに対策を施せるメリットもある。同社によると、天井全体を解体する防音天井に比べて3分の1の工期、3分の2の工事費で施工することが可能だという。
 製造・販売・施行は同社が一括して行い、オフィスビルをはじめ、ホテルや病院、高齢者施設の改修工事などに積極的に展開していく予定だ。

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