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日本免震構造協会 平成25年度通常総会・懇親会を開催して約140名が参加

2013.06.10 14:43

 日本免震構造協会(東京都渋谷区)は、免震構造の技術の進歩および適正な普及発展に貢献した者ならびに建築物を表彰する「第14回日本免震構造協会賞」を発表した。
 平成25年度は功労賞0件、技術賞3件、作品賞9件、普及賞9件の応募があり、技術賞は鹿島建設(東京都港区)の竹中康雄氏・近藤明洋氏・高岡栄治氏・引田真規子氏と東京理科大学の北村春幸氏による「繰返し大変形下の積層ゴム力学特性変化と地震応答評価法に関する一連の研究」が選定された。作品賞では、近鉄ホテルシステムズ(大阪市天王寺区)の中山勉氏と日建設計(東京都千代田区)の吉澤幹夫氏・白沢吉衛氏・仁科誠治氏と奥村組(大阪市阿倍野区)の野末潔氏による「ホテル近鉄京都駅」、日本溶接協会(東京都千代田区)の宮田隆司氏と鹿島建設(東京都港区)の前田祥三氏・阿部太郎氏・村松匡太氏・長井勉氏による「溶接会館」、長岡市の森民夫氏と隈研吾建築都市設計事務所(東京都港区)の隈研吾氏と江尻建築構造設計事務所(東京都新宿区)の江尻憲泰氏と大成・福田・中越・池田共同企業体の松井幸夫氏による「シティホールプラザ『アオーレ長岡』」が選ばれた。普及賞には、「チュリス西麻布耐震改修工事」・「石燈籠の免震改修-靖國神社大灯篭-」・「高崎市総合保険センター 高崎市立中央図書館」・「地下空洞直上に建つ市庁舎の免震レトロフィット」・「ヨーロッパハウス」が決定した。
 また、同協会では、4日に「第14回日本免震構造協会賞」の各受賞者をはじめ、会員各社、協力団体などを招いた、平成25年度通常総会を明治記念館にて開催した。さらには、総会終了後、同会場の「孔雀」にて懇親会を実施し、懇親会を開催するに当たり、同協会の会長である西川孝夫氏が挨拶を述べた。
 「首都直下地震は直近4年間で発生すると言われてから1年以上経過し、いつ地震が起きるか分からないこともあり、ますます防災対策は欠かせないのではないでしょうか。免震構造は震度7の地震に対し、性能が機能したことが過去の大規模地震においてもデータで明らかとなり、発表を行いました。我が国では免震構造の建築物の実績があるため、今後は中国、東南アジア、ヨーロッパなど海外に対しても免震構造を広げるとともに、日本製の免震部材を利用してもらえるように当協会でも支援していきたいと考えております。その他にも、当協会が設立されてから20年経つこともあり、記念事業を行うことを予定しているうえ、当協会のバックアップにより免震・制震に関する国際会議が宮城県仙台市で行われますので、ぜひとも参加いただきたいと思います。こうした活動を通して健全な免震構造の普及活動に取り組んでいく所存ですので、これからも皆様のご協力をお願いいたします」
 開会の挨拶終了後、国土交通省や日本建築構造技術者協会(東京都千代田区)の来賓者による挨拶、同協会の副会長から乾杯の発声が行われ、参加者同士が歓談して親睦を深めたという。なお、懇親会には約140名が出席し、盛況のうちに閉幕した。

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