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大建工業 ビルのサーバールーム化を簡便化

2013.05.13 17:25

 空室率に改善の兆しが見えてきた一方、オフィスビルに対する価値観の変化はとどまるところを知らないかのようだ。従来のような、規模や立地、築年数といった規準を慮らない場面は増加しつつあり、オフィスから他の用途へのコンバージョンを視野に入れているオーナーも少なくないのではないだろうか。大建工業(富山県南砺市)が展開する「DAIKENサーバールーム・システム」は、オフィスからサーバールームへのコンバージョンを簡便化できるシステムだ。建物の躯体はそのままで、レイアウト自由度の高いサーバールームの構築を可能にしている。
 同システムは、天井・床・壁をトータルに構築し、スペースを有効活用することでコストの削減を図る。天井は、いわゆるブドウ棚工事が不要なため工事コストの削減につながる。これまで床下を通していたケーブル類は天井フレームから吊り下げるケーブルラックを通すため、従来1mほど必要とされていた床下スペースの高さは30cmほどあれば充分。室内高にして約70cmの削減が可能で、これまでサーバールーム化が難しかった天井高の低い建物でもスペースが有効的に活用できるようになった。
 またサーバールームでは各種機器から放出される熱も問題となるが、同システムでは床下を通る冷気を効率的に利用できるためランニングコストの削減にもつながる。さらに個々のパネルシステムはユニット化されているためレイアウトの変更も自在。同社では、建築コスト、冷却に係わるエネルギーコスト、レイアウト変更にともなう作業コストという3つのコストが削減できる点を大きなメリットとしている。効率的なデータセンター運営につながるシステムといっていいだろう。

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