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ホリハマ 屋上の役割は「ビルを守る防水層」 屋上防水によってビルの寿命が変わる

2012.08.20 11:55

 居住目的のマンションは資産価値が下がることに敏感であり、定期的に屋上防水工事を行っているが、テナントビルの場合「漏水」がビルの資産価値を大幅に下げることは認識していながら、漏水事故が露見した時点で事後対処を行うケースが多いという。居住の有無によって防水に対する意識の違いは顕著である。
 現在は市況が厳しく、空室対策のためのエントランスリニューアル等、目に付きやすい部分の改修に予算を回すオーナーは少なくなく、重要でありながら、目につきにくい屋上防水は軽視しがちだが、ビル本体の価値を守るためには屋上防水は非常に重要な役目を担っていることを再認識すべきだろう。
 では、屋上防水を行う際に、どの点に注意すべきか。アスファルト防水、シート防水、塗膜防水が主な工法だが、まず、屋上防水は建物躯体を守る重要な防御層となるため、品質の高さは重要だ。さらに、1度の施工で長期間防水効果が維持できる素材を導入したほうが、イニシャル・ランニングコストを含めたトータルコストを考慮したほうがよいだろう。
 屋上防水事業を手がけるホリハマ(横浜市中区)が展開する屋上防水工法「ジェット・スプレー工法」は、品質・コスト面で高いメリットを享受するウレタン塗膜工法だ。
 「当社のウレタン防水層には溶剤や軟化剤をまったく含まず、純粋なウレタンのみ使用するため、広い温度範囲で弾性を維持できます。10年ごとにトップコートを塗布することで30年保証を実現しました」(同社代表取締役社長 堀 貞則氏)
 通常のウレタン塗膜防水の吹きつけ工法は、ウレタンを噴射するノズルの先で硬化剤をミックスするが、混ぜ合わせが不完全なため、品質にバラツキが生じやすい。そこで、同社では、ウレタンと硬化剤をミックスさせたものを、1分間に数万回転するノズルによって再度混ぜ合わせることで、品質の均一性を確保した。防水層は一カ所でも不具合が生じると意味がないため、品質の均一性は非常に重要になる。
 「高い品質を維持するため、イニシャルコストは若干割高ですが、10年毎に再施工を行うより、トップコートを塗り直すだけで品質保持ができるため、長期間でみたトータルコストは大幅に削減することが可能です」(堀氏)
 また、同社が採用するトップコートは遮熱対応のため、建物全体の熱保有率も低減でき、省エネ効果も高いのが特徴だ。

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