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東京ガス 最先端のエネルギー技術を見学

2012.06.25 10:45

 東京ガス(東京都港区)では、昨年9月5日に「東京ガス千住見学サイト『Ei―WALK』」を、「東京ガス千住テクノステーション」(東京都荒川区)内にオープンした。同施設は、主に学識経験者や企業関係者といった層をターゲットに、同社が持つ最先端のエネルギー技術について紹介するもの。
 施設名の由来は、エネルギー技術の革新という意味である「Energy innovation」の頭文字「Ei」と、明るい未来を見据えながら、施設内の実証・実験施設を歩いて見学することを示す「WALK」という、二つの言葉を組み合わせて名づけられている。
 見学施設は「千住スマートエネルギーネットワーク」「暮(Ku)・楽(Ra)・創(Sou)ハウス」「アス×ラボ」「水素ステーション」で構成されている。見学はまず、施設内の「コンセプトルーム」で、同社のエネルギー技術への取り組みや各見学施設の説明を受けたあと出発。
 「千住スマートエネルギーネットワーク」では、地域全体でエネルギー利用効率を最大化する、スマートエネルギーネットワークの実証試験を行っている。太陽光発電や太陽熱とコージェネレーションの電気と熱とを組み合わせて最適に利用する制御技術や、熱融通配管を敷設して、隣接する荒川区立特別養護老人ホームと双方向熱融通を行っていることなどを解説。
 「暮(Ku)・楽(Ra)・創(Sou)ハウス」では、家庭用燃料電池「エネファーム」と太陽光発電を併用したダブル発電や、熱の融通などといった新しい省エネ技術を用いて実現する、快適で充実した暮らしを体験することができる。
 「アス×ラボ」では、産業用燃焼技術の開発や、燃焼技術についての講習会を行っており、工業炉やボイラで天然ガスを高度利用する燃焼技術を、さまざまなバーナで実際に燃焼させながら紹介する。
 「水素ステーション」では、燃料電池自動車の実用化に向けて、都市ガスから効率よく水素を製造する技術や、車載水素タンクへの水素を充填する方法の実証などを行っており、ここでは見学の際に燃料電池自動車に試乗することができる。
 ガスのみならす、バラエティ豊かな最先端のエネルギー技術を見学することができる。ただし研究開発施設のため一般見学は受付けておらず、東京ガスの営業担当社員の同行が必要になっている(事前予約制)。年間の見学者の見込み人数は1万2000人としている。

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