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森ビル 来年竣工の虎ノ門・六本木地区再開発 都市ガスによる自家発電システム導入を決定

2011.08.01 15:49

 森ビル(東京都港区)は7月28日、都市機能の維持と入居企業の事業継続性を高めるため、今後竣工予定のプロジェクトにおける非常時の電力供給の更なる強化を目的として、平成24年竣工予定の「虎ノ門・六本木地区第一種市街地再開発事業」において、停電時に都市ガス(中圧ガス)による自家発電で電力を供給し、入居企業の通常業務を継続可能とする非常用発電システムの導入を決定したと発表した。同事業は東京メトロ南北線「六本木一丁目」駅及び日比谷線「神谷町」駅至近に位置する施工区域約2・0haの再開発事業である。複合棟の規模は地上47階地下4階、住宅棟の規模は地上6階地下2階。
 従来の一般的なオフィスビルにおける非常用発電設備の電力供給は、避難用照明や換気、消火設備などの保安負荷のみを対象とするが、今回導入が決定した非常用発電システムでは、オフィス執務室内のOAコンセントや照明、空調など専用部への電力供給も含め、想定最大使用電力の約85%が供給可能となる。
 さらに、同システムは「六本木ヒルズ」と同様に災害に強い中圧導管による都市ガスを利用しており、万が一ガス供給が停止した場合にも、重油貯蔵タンクの増強により同量の電力供給を継続する。同社によればこの二重のバックアップにより、入居企業の安定的かつ継続的な事業活動のサポートが可能となるとのことである。

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