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松竹/朝日新聞社 「西武有楽町店」跡地の優先交渉先にルミネが決定

2010.09.27 14:46

ヤマダ電機・イオンなども出店に名乗り ルミネは駅ビル以外で初の本格出店
 今年12月末をもって千代田区有楽町の複合商業施設「有楽町マリオン」から撤退する「西武有楽町店」の後継店舗として、ビルを所有する朝日新聞社(東京都中央区)と松竹(東京都中央区)は14日、ファッションビルなどの運営を行うルミネ(東京都渋谷区)を優先交渉先に決定したと発表した。ルミネでは平成23年秋の開業を目指し、賃貸条件やテナントの構成など、開業に向けた最終協議を行う予定である。
 同店舗の跡地については立地条件の良さからルミネのほか、家電量販店を展開するヤマダ電機(群馬県高崎市)やショッピングセンターを運営するイオン(千葉市美浜区)など複数の企業の名前が挙がっていたが、ルミネが交渉権を放棄しない限り出店が確実となる見込みである。なお、同社の入居が確定すれば、親会社である東日本旅客鉄道(東京都渋谷区)が駅ビル以外で本格的に展開する初の施設となる。
 「西武有楽町店」は昭和59年から「有楽町マリオン」の東側部分で営業を続けてきた。しかし売り上げが伸び悩み、親会社であるセブン&アイ・ホールディングス(東京都千代田区)が今年1月に撤退を表明。12月25日に閉店する予定となっている。
 ルミネはこれまでに駅に直結した駅ビルの運営を主に手がけ、新宿・大宮・北千住・池袋・横浜など首都圏で14店舗を運営。平成21年度の売上高は2592億円、営業利益は103億円であった。東日本旅客鉄道では、売上高に占める運輸事業以外の割合を、現在の3割から平成29年度に4割まで上げる目標を掲げており、今回の「有楽町マリオン」への出店はその中心となる存在と位置づけている。

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