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歌舞伎座/松竹 銀座4丁目の歌舞伎座建替え計画 地上29階建ての複合施設に決定 新たに文化交流施設も新設・整備

2009.08.31 16:27

 歌舞伎座(東京都中央区)と松竹(東京都中央区)が共同で検討を行ってきた、中央区銀座4丁目の歌舞伎座の建替え計画について、8月26日、両社は概要がまとまったと発表を行った。
 新しく開発する施設の規模は、地上29階地下4階(塔屋2階)、延床面積にして9万3900㎡となる予定。都市再生特別地区における都市計画として、容積率は1220%を確保。総事業費は約430億円。
 現在の歌舞伎座は、大正13年12月に竣工した躯体を基に、昭和25年の戦災被害による改修工事を経て現在に至っている。既に築後84年、改修後58年が経過し、建物の老朽化や劇場舞台機構の陳腐化がみられ、耐震性能や防災性能の確保、バリアフリー化への対応など諸機能の更新が急務となっていた。
 歌舞伎座は、歌舞伎という日本の財産を後世に伝えるために歌舞伎座を建替える必要があると判断し、松竹と共同で、劇場と賃貸オフィスビルを併設した建物を建設することを決定した。なお、事業主体については、劇場部分は歌舞伎座が所有し、オフィス部分は松竹100%出資のSPCとなる。
 建替えのコンセプトは、歌舞伎座の殿堂「歌舞伎座」の承継としており、そのため劇場は従来通りに低層で構え、その独立性を重視した日本様式の外観デザインとし、銀座の街並に融合するものを目指す。
 今回新たに、歌舞伎文化を啓発するギャラリー施設の新設や、文化交流拠点「(仮称)国際文化交流センター」、多様な世代の学習の場となる「(仮称)歌舞伎アカデミー」の整備などを行う。

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