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<マンション業界を分析>帝国データバンク マンション分譲業者経営実態調査

2008.08.18 12:43

 帝国データバンクは2007年度の大手マンション分譲会社の経営実態調査を発表した。これによると、景気回復と地価の上昇を背景に、マンション分譲会社は好調な業績を続けてきたが、先行きが不透明な景気動向による消費者心理の冷え込みや地価の高騰により販売不振、金融機関の融資引き締めによって窮地に追い込まれている。
 今年7月にはゼファー(東京都中央区)、マツヤハウジング(東京都品川区)が民事再生法の適用を申請し、その後も信用不安が囁かれるマンション分譲会社は多く混迷が続いている。そこで、2007年度に決算期を迎えた年間売上高が80億円以上のマンション分譲を主業とする大手72社の売上高、当期利益、自己資本比率、棚卸回転期間、有利子負債依存率の動向について、2006年度と比較し調査分析。2006年以降のマンション分譲会社の倒産動向についても調査を行った。これによると、2007年度の大手マンション分譲会社72社の売上高合計は2兆7427億9800万円。当期利益合計は996億1500万円で、赤字企業は9社。売上高トップは、大京(東京都渋谷区)の2440億2200万円。自己資本比率の平均は21・3%でトップは、エフ・ジェー・ネクスト(東京都新宿区)の59・1%。また、2007年度の棚卸資産合計は3兆円に迫る勢い。棚卸資産回転期間は、前期比2・2ヵ月延びて12・6ヵ月。2007年度の有利子負債合計は2兆7349億6800万円。

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