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清水建設 都市部の自然環境評価システム 地域の自然環境を客観評価生態系に配慮した緑化実現

2008.04.14 10:42

 清水建設(東京都港区)は都市部の自然環境を客観的に現状分析・評価できる新手法を開発した。この手法は、対象地域の緑地分布や生物分布を定量分析し、その結果から生物多様性の観点で段階評価を行うもの。
 従来の自然環境評価が航空写真を見て対象地域の緑を読み取るといった、人力中心の主観的な手法で行われていた。
 これに対し、同社が開発した評価手法では、緑地分布の分析を、衛生写真などをコンピュータ上で画像処理。一方、生物分布の分析は、フィールド調査と統計的推計の組み合わせで実施することで、客観的な分析・評価を実現。
 さらに、分析過程で得られる緑地分布と生物分布に関するデータは地図情報システムを用いてパソコンの画面上に表示。事業計画図等との重ね合わせなども容易に実行できる。
 緑化計画の際にこの手法を使うことで、量的な緑地確保に加え、地域の生態系に配慮したプランを策定できる。同社は大規模再開発などに伴うコンサルティングなどの場面でこの手法を積極的に活用していく構えだ。なお、分析は事業立地とその周辺5㎞四方を対象とし、分析期間には約1カ月を要する。

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