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JLL 不動産透明度調査結果を発表 透明度トップはオーストラリア 日本は23位にランクアップ

2006.08.14 16:46

 ジョーンズラングラサール(東京都千代田区)は、2006年度における不動産透明度調査結果の発表を行った。
 不動産透明度とは、市場において正確なデータ・情報で取引が行われているかの度合いを図るもの。今回は、56カ国で調査を試みている。不動産透明度の高い国は、1位がオーストラリア、2位が米国、3位がニュージーランドとなっており、日本は世界で23位という位置付けである。
 浜岡洋一郎代表取締役は、「差別化を図るため、調査部門において、有意性・特異性を重視し、不動産マーケットにおいての日本の位置付けを確認する。それには、グローバルの調査を行うのが最適である。」と述べ、ジェーン・マレー氏が不動産透明度によるインデックスを発表。04年の調査と06年の状況を比較し、調査結果を報告した。
 インデックスの計算方法は、5段階で27の項目に分けて計算され、判断基準としては、投資実績指標の有無、市場ファンダメンタルズに関わるデータの有無、上場不動産投資ビーグルの財務情報の開示とガバナンス、規制要因・法的要因、不動産売買に携わる専門家の専門基準・倫理基準を透明度に段階を付けて判定している。06年度の調査結果によると、透明度が上がった国は対象となった全ての国であり、14カ国(全体の25%)においては、1段階のアップが見られた。その中においても、日本は透明度の上昇が大幅であったことから注目の国の一つであった。ただ、市場ファンダメンタルズの分野では、日本は一応の改善は見られたものの、まだ弱い部分もあり、今後の改善も余儀なくされている。
 マレー氏は、「アジア地域では、日本の次にインドが注目されている。現段階での経済状態から見て、投資は非常に厳しい現状となっているが、急速な社会成長から今後の人気の上昇が考えられる」等と語った。

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