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【注目企業】マルタ設計 個人オーナーの「プライベート・デベロッパー」 資金調達・客付にも対応 ビル建設を総合サポート

2006.07.03 17:31

 昭和35年に設立され、600棟を超える公共建築物などの設計を手掛けてきたマルタ設計(東京都千代田区)は、3年前から地主や不動産保有会社向けのコンサルティングシステム「ハウジングプロ」を立ち上げている。
 「不動産を有効に活用するための企画立案から資金調達、設計・設計監理、リーシングおよびサブリース会社の選定、PMにいたるまで、ワンストップのサポートサービスを展開しています。当社ではこれを『プライベート・デベロッパー』と称しており、オフィス・商業ビルから賃貸住宅など、土地に最適な建物を企画します」(代表取締役社長 丸田潤氏)
 さいたま市南浦和に、ある女性オーナーが取得した土地で、「自らもテナントとして事業ができる商業ビル」の建設を希望していたケースのコンサルティング事例では、同オーナーが単独で計画していた資金調達が難航していたことから、同社が代理で金融機関と交渉を行い、着工前の全テナント決定を条件に融資を引き出した。その際のリーシングから収益予測などのプレゼンテーションは全て同社が行っている。
 完成した建物はS造6階建て(延666・23㎡)、1、2階に美容室、3、4階飲食店、5階オーナー店舗、6階住居として利用。南浦和駅のスタイリッシュなビルとして人気を集めているという。
 「住宅系の物件はサブリースを入れることで銀行融資が付きますが、オフィス・店舗ビルを個人オーナーが建築する場合、しっかりした事業計画がなければ、資金調達が困難なこともあります。当社では、資金計画から開発、運営における全ての領域でオーナーのサポートを行います」(丸田氏)
 なお、同社では「時には建てないことも不動産事業には重要な判断」(丸田氏)としており、中長期でのコンサルティングを想定する。フィーが発生するのは事業化してからで、調査、企画の初期段階までは無償、オーナーが納得するまで何度でも検討を集めるという。

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