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<注目企業>バブコック・アンド・ブラウン2005年4月に豪証券取引所にLPTを上場 資産規模4000億円が当面の目標

2006.05.22 16:44

 オーストラリアに本社を構え、世界規模で投資事業を行うバブコック・アンド・ブラウン。2005年4月には、オーストラリア証券取引所に日本の不動産を投資対象としたLPT(ListedPropertyTrusts-日本のJ‐REITに当たる)を上場している。
 日本の不動産がオーストラリアに上場したのは、初のケースだ。
バブコック・アンド・ブラウンのディレクターである佐藤秀幸氏は、投資方針について次のように語る。
 「J―REITが投資対象としているAクラスのビルは、利回りが低下傾向にありますので、当社が投資対象とするのは、B・Cクラスのビルで高い利回りを得ることができるものが中心となります」
 現在同社が保有する物件は、31物件。内訳は、オフィスが48%、商業が48%、住宅が4%だ。投資対象エリアは、現在のところ、東京・神奈川・千葉など首都圏で占められている。
 「築年数の経過した物件は、地震リスクに加え、アスベストや違法建築などのトラブルを抱えているケースが海外の投資家に心配される部分ですが、それ以上に日本の不動産のポテンシャルの高さが十分に認識されていますので、まずは資産規模の拡大が当面の目標になります」(佐藤氏)
 とのように、今後は地震リスクの分散の意味も含め、大阪・名古屋・福岡・札幌・仙台など地方主要都市の物件取得も進めていくという。
 なお、資産規模については、現在の900億円から、1年〜1年半で2000億円、その後数年間で4000億円にまで、拡大していく方針だ。

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