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東西ビル管理 管理効率向上のためにビル計画段階から参画 メンテしやすいビルを実現

2006.01.02 10:51

 「ほっかほっか亭」などをFC展開するプレナスの東京オフィスとして建築された日本橋弥生ビルディングでは、計画段階で管理会社を決定し、提案を受けた。
 ビルのライフサイクルコストは、建築計画に大きく左右されるが、建物の設計計画の場に、管理会社が参画することは稀である。ビル管理会社の仕事は、ビルが竣工してからで、建築計画は設計会社と建築会社が進めていくのが一般的な姿だろう。
 プレナスが事業主の日本橋弥生ビルディングは、日本橋茅場町の永代通りと平成通りの交差点に位置し、延床面積3602・77㎡、地上8階地下1階建のオフィスビル。着工直前の提案型入札を経て管理を受託することになった東西ビル管理の中村部長は語る。
 「大型再開発ビルなどでは、計画段階から管理会社を決定することは珍しくありませんが、この規模のビルで事前に計画に参画することは珍しく、細かなことですが、幾つかの提案を行いました」
 中村氏によると、相談を受けたのはメンテナンス計画の他、館内規則に基づいた設備機器の選定など、ビルの維持管理に最適と思われるものを提案したという。また、トイレの中に清掃用具の棚を設置したり、モップなどを収納するフック位置など詳細な部分まで協議しながら決定した。
 「管理員の控室など計画段階から織り込める事で、省スペース化などに少しは役立てたかなと思います」
なお、東西ビル管理は、昭和10年設立の老舗ディベロッパー公共建物の子会社で、大型物件の計画段階から参画した経験は多い。今回のケースでも蓄積したノウハウが活かされることになった。

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