週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

<注目企業>NTT都市開発 賃貸事業好調で過去最高益更新 既存ビルで内部増床相次ぐ 新築ビルも好調な滑り出し

2005.11.14 12:03

 NTT都市開発(東京都千代田区)は、2006年3月期の営業収益が、2005年3月期の961億円から100億円以上増加して1080億円に、当期純利益は土地交換などもあり、71億円から90億円に増加しそうだと発表した。共に過去最高益になる。
 業績を押し上げたのは、好調な不動産賃貸事業。今年9月28日に満室契約で竣工したアーバンネット名古屋ビルの予想を超える好スタートと、アーバンネット札幌への追加入居があった他、大手町の既存ビル群で金融機関などの内部増床があり、都心5区の所有ビル空室率が0・8%にまで改善した。また、共同所有ビルの共同所有者などからフロアを借上げて転貸するサブリース事業開始による収益増も貢献している。サブリースは「大手町ファーストスクエア」の2フロア(約1000坪)の他、ダイビルが秋葉原に建設した秋葉原ダイビルの一部分。来年3月竣工予定の秋葉原UDXビルもSPCからマスターリースすることになる。
 今後の成長戦略としては、年度内に不動産プライベートファンド(仮称NTTUDファンド)を100億円程度で組成。ファンド向けに首都圏のオフィスビルなどを対象とした外部物件の取得を予定しており、一部自社物件からも拠出する見込み。
 Jリートについて三田清社長は「Jリートへの参入は検討しているが、まずは私募ファンドを組成して、フィービジネスの拡大を図る」と話し、ファンド関連事業は、事業機会を増すための選択肢だと強調した。

PAGE TOPへ