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三菱電機 可変速エレベーターシステムを開発

2004.05.31 16:16

 三菱電機(東京都千代田区)は、国内初となる可変速エレベーターシステムを開発した。
 昨年同社が行ったアンケート調査の結果でマンション・オフィスなどのエレベーターにおけるユーザーのニーズで多いものは、待ち時間と乗車時間の短縮となったという。
 そこで同システムは、エレベーターのかごとオモリの重量バランスを利用して、定格速度(かご定格積載量に相当する積載重を作用させて上昇する場合の最高速度)以上の速度で走行させることによって、運行効率を向上させることにより、待ち時間や乗車時間を短縮するものとなっている。
 かごとオモリのバランスを利用して、軽負荷時には可変速度、高付加時には定格速度で制御するため、駆動機器や電気設備の容量は従来通りとなっているほか、昇降路の寸法と安全装置は可変速時の最高速度を基準に選定されているため、安全性も確保されている。
 ちなみに同社が行なったシミュレーション結果ではマンションの9人乗りのエレベーターに約半数の人数が乗った場合で、最大約15%の待ち時間短縮が実現されている。
 製品化については検証・評価を実施した上で、今年度中を予定している。

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