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ダイキン工業 リニューアルコストを大幅に削減する新方式 新空調シリーズを発表

2003.02.17 17:15

 ダイキン工業が2月12日、更新専用ビル用マルチ「Ve-upQ」シリーズを発表した。
 同シリーズの特徴は以下の通り①新開発の〈R&R機能〉で既設配管内のコンタミ(R22の冷凍機油や汚れ)を自動回収することで既設冷媒配管の流用を可能にし、配管工事コストの削減と工期を大幅短縮。②配管長70mまで冷媒の自動充填が可能であり、また70mを超える場合でも冷媒ボンベをつなぐだけで適正量が充填できる〈冷媒オートチャージ機能〉を搭載。③28・0kwの既設配管で45・0kwが接続できる。これにより、約160%までシステム能力のアップが可能になり空調負荷増対応が容易になった。④省エネ法2007年基準値3・07(28・0kw以下対象)を全機種クリアし室外機もコンパクト化。
 なお「VE-upQ」のQはQuick&Qualityの意味を込めて付けられた。
 通常、更新工事には既設配管の撤去と新規配管の配線工事がネックになるといわれていた。というのも配管が複雑で旧冷媒機油や汚れが残りやすく、市販の洗浄装置では容量が小さく対応が難しかったからである。しかし10年前からのデータの蓄積により新技術の開発に成功し、既設配管の流用とコンタミ自動回収〈R&R機能〉によって、その問題を解消し工期を半分、コストを約4割削減できる。また冷媒追加充填の計算の難しさが、冷媒オートチャージ機能により解決され、特別な機材や専門技術が不要になり冷媒充填時間も短縮される。
7月より、14・0kw〜45・0kwまでの基本6機種の発売が開始され、22・4kw〜45・0kwをベースとした組み合わせの製品は9月より発売開始となる。
 尚、全14機種がオープン価格となっている。

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