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<トピックス>千葉市がベンチャー企業インキュベーション開始 自治体のビル運営

2000.12.04 10:48

 千葉市がベンチャー企業育成(インキュベーション)オフィスの運営に乗り出すことになった。氏が出資する形で財団を立ち上げ、空室を抱える民間オフィスビルを借り上げてIT産業などのベンチャー事業者に貸し出すもので、来年4月の財団設立、来年中の入居開始を目指す。
 同事業は市が進める産業育成五ヶ年計画の一環として行われるもので、単なるオフィスの提供に留まらず同一施設内に税理士や司法書士などの専門家を入居させ入居者の事業サポートを行う他、ある程度事業が軌道に乗った事業者については更に大規模なオフィスを紹介することも予定している。
 千葉市は横浜・大宮といった他の首都圏主要都市がそれぞれ東海、東北地域への玄関口としての役割を果たすのに比べ半島の付け根という地理的要因から支店・営業所を東京へ集約させる形の退去が続き、オフィスビル市況は厳しい状況が続いている。同市としても低迷する市経済の起爆剤として同事業に高い期待を寄せている。
 尚、インキュベーションオフィスについては森トラスト・三菱地所・東急電鉄ら民間デベロッパーを中心に急速に広まりを見せている。他に自治体が手がけた例としては平成10年12月にオープンした三鷹市が運営する「SOHO三鷹パイロットオフィス」がある。

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