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東宝・東京宝塚ビルを再開発で大型複合ビルに 2千人収容の宝塚専用劇場も完備
1996.11.15 11:33
東宝(東京都千代田区 石田敏彦社長)では、98年より有楽町にある東京宝塚ビルの再開発事業に着手する。
kのプロジェクトは、2001年完了をメドに行っていくもので総工事費用は約220億円。新しいビルでは約2000人収容の宝塚歌劇専用ホール、800人収容の映画館の他、テナントオフィスなどを備える。予定では地下3階、塔屋2階、地上17階で延床面積は3万7793平米にも及ぶ大規模複合ビルになる。
7階から17階までのテナントオフィス部分は、延床面積約1万60平米となるが、テナント誘致は今後、同社の関連会社を始めとして話を進めていくという。
現在の東京宝塚ビルは、1934(昭和9)年の竣工で同社のシンボルビルとして60年以上の歴史を刻んできた。しかし、設備などの老朽化が激しいこともあり、「21世紀へ向けて有楽町マリオン、日比谷シャンテを結ぶ夢の架け橋を作るべく、今回の実施に至った」(不動産経営部 谷本一郎氏)という。
この再開発計画は、これまで水面下で進められてきたものの、夏頃よりその噂は様々な形となって業界に流れていた。同社ではこの一大プロジェクトがこのままでは同社株のインサイダー取引の材料となってしまうと判断、今回の発表となったようだ。従って施工会社等の具体的なものもまだ決定していないとのこと。
現在の段階では、来年一杯をもって劇場を閉館、翌1月より解体工事を開始、夏頃には建設工事を着工していく予定。工事期間中の講演は日生劇場等で行っていくという。