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大規模ビル向けの防災・防犯システム発表 価格を10%以上も削減 最大1020台のカメラ接続

1996.08.15 11:13

 清水建設(東京都港区・今村治輔社長)では、防災・防犯上に必要と思われる施設内各所の映像や音声をリアルタイムに同軸ケーブル一本で収集できる「防災・防犯管理映像ネットワークシステム」を新開発した。
 このシステムにより、最大で1020台の監視カメラからなる映像システムが一本の敷設で済む。このため、超高層ビルや大型ビルでは、配線設置料金などを含めて10%以上のコストダウンが可能となった。
 テナント側には、集音マイク内蔵のドーム型カメラが設置される。これらは監視カメラの切り替え制御を行うビデオ・ローカル・コントローラー (VLC)の接続され、防災センター内のシステム全体を制御するメインコントローラと結ばれる。
 監視カメラ1000台規模の建物を想定し、防災センター内のモニターテレビを8台標準とした。また、ビデオ・ローカル・コントローラーは従来と異なり、映像を受信したその場で防災・防犯上に必要か否かを判断して、防災センターのモニターテレビに伝送する。そのため、防災センターへの伝送路は一本の同軸ケーブルに集約できた。
 このシステムは平常時は防犯監視で使用される。
 火災などの災害発生時には、火災感知器とカメラが連動するシステムとなっているため、その場の映像と音声を、防災センターでリアルタイムに受けることができるようになっている。




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