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注目の新商品 RUP21パープル・マジック 大理石やステンレスのサビ落とし PH7の中性クリーナーで人体に無害

1996.06.15 10:02

 ビルの内外装に使われる大理石やステンレスのサビといえば、強酸で洗い落とすか、張り替えるのが一般的だが、ここへ来て材質を傷めることなく、奥のサビまで除去できる新タイプの洗浄剤が開発され話題を呼んでいる。
張替えはナンセンス
 この新型洗浄剤「RUP21パープル・マジック」を開発、発売したのはオリジン(京都市北区、小島和之社長)。
 従来、大理石、御影石、コンクリート等の石材や、ステンレスのサビ取り剤といえば、塩酸・硫酸・リン酸などが広く使用されているが、これらは材質によっては下地を傷めたり使用できない場合があり、また作業性においても手肌に対して安全とはいえないのが現状。このため、ビルオーナーやビルメンテナンス業者の側でも、石材などのサビは完全には除去できないものといった思い込みも強く、やむを得ず張り替えしているケースも見られる。しかし「バブル期などビル経営が好調な時ならともかく、経営環境の厳しいこの時期に多大のコストがかかる張り替えはナンセンス。かといって放置していては、せっかくの高価な素材が逆に美観上の大きなマイナス点になる」(同社・澤田氏)。
 こうした背景から開発されたのが、このパープルマジックだ。
対象用途も幅広い
 最大の特徴は、PH7と中性の除錆クリーナーだという点。サビや手アカの部分のみが取り除かれ、金属に使用した場合でも、エッチング等の影響が全くない。人体にもほとんど害がないため、取扱いが簡単で、酸性物質で酸洗をして除錆した場合のような酸霧の発生がないので、他の物を腐食させてしまう心配もない。酸の使用できない箇所のサビ取りには最適だ。
 こうしたことから用途対象も広く、前述の様な石材等のサビ取りの他、外壁、弾性床材・カーペットのサビ取り、非鉄金属の手アカ。サビ取り、車のボディ・ホイールの鉄錆除去などに効果を発揮する。
 サビ取り効果の高さも、このパープルマジックが好調に伸びている要因だ。
 「表面洗浄だけでは落ちない奥に入り込んだサビや、石自体から浮き出たサビでも場合によっては何度か繰り返して使用することで、全部引き出して除去します。またこれまでは、ほとんど取れないとされていたステンレスのサビでも、コンパウンドを一切含まないため、表面を傷つけることなく新品同様に再生します」(澤田氏)。
 また、サビセンサー効果とでもいうべき、サビの有無が目視で確認できる点も特徴のひとつ。この洗浄愛はサビの状況に応じて原液を30倍に希釈して使用するが、スプレーや刷毛で塗布すると、サビや鉄粉と反応した部分のみが紫色に変色する。目に見えないサビでも紫色に替わるので、手でサビの有無を確認する必要がない。1~2分後、変色反応が終わってから水で十分に洗い流せば、サビが取れたことも目で確認できるというものだ。
 希釈の目安は、石材等にしみ込んだサビやステンレスから長期にわたって出たサビやステンレスの保護剤がはく離した状態になったものの場合で、原液~5倍希釈でハケ塗り、又はウエス等にふくませての拭きあげ、などとなっている。
 特に、湿気の多い日本では石を使った床の上の看板等を置いた場合の「もらいサビ」が日常茶飯事だけに、このパープルマジックを使うメリットは非常に大きいはずだ。
 価格は2ℓポリ容器入りで2万4000円。
 問い合わせは電話075-725-5857(代表)。




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