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<新サービス>カルチェカガン ビル経営よろず電話相談が評判 家賃交渉、契約書、管理費見直し 月1万円であらゆる問題に対応
1996.01.15 16:40
「月々1万円で家賃交渉、退去引き止めから契約書や管理コストの見直しまで、ビル経営のあらゆる問題、悩みに答えます」。-こんな電話相談サービスが最近、都内の中小ビルオーナーの間で評判を呼んでいる。
このサービスを行っているのは、中小貸ビル約100棟の企画・管理を手掛けるカルチェカガン(東京都中央区)の河岸健吉社長。ビル経営管理士でもある河岸社長は管理会社の社長業のかたわら、25年にわたる経験を活かし、昨年だけでも「上手な解約処理とテナント引き留め等の実務」(3月)、「テナント募集営業の実践方法」(4月)、管理費(共益費)の見積入門講座(7月)と3回の講演会をこなすなど、ビル経営の実務的な「指南役」として知られる。またこの2月には著書「ビル賃料と共益費」(近代文芸社)も刊行する。
今回の月1万円の電話相談サービスは、同社とビルオーナーや管理会社が、「アドバイザリー契約」を結んで行うもの。
今のところ持ち込まれる相談では「保証金が返せないがどう交渉すべきか」、「賃料収入が減った分、管理コストを引き下げたい」、「テナント引き抜きに困っている」、「滞納したままテナントの代表者が行方不明になった」、「原状回復の見積りにクレームが来た」といったものが目立ち、まさにビル経営全般にわたる相談に対応している。
この他にオプションとして月1回の訪問付き契約(月2万円)、メーター検針・請求書発行とクレーム受付(月3万円)、賃貸借契約書のチェックと作成(一時受託業務の場合5万円)などのサービスも行っている。
このサービスについて河岸社長は「貸ビル業冬の時代の中で各オーナーには生き残りをかけた様々な工法、見直し、交渉が求められている。しかしながらこの業界は経営手法が未だ確立されていないのが原状。結局はケーススタディに頼るしかなく、その意味で当社の経験、ノウハウが広く活かされれば」と話す。