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1995.11.15 17:32
■鹿島、改修向け耐震工法開発 超軽量プレキャスト部材で補強壁
鹿島(宮崎明社長)は既存建物のリニューアル工事において、超軽量最高強度コンクリートを用いた耐震補強壁を新設して建物の粘り・強度を高める「軽量」プレキャスト部材耐震補強工法を開発した。
壁のない柱と柱の間に工場で生産されたコンクリートプレキャスト板2枚を張り合わせ、既存の梁、柱に一体化することで耐震補強壁を構築するもの。従来の耐震補強リニューアルでは、壁や筋交いを新たに構築したり、柱を補強するなどの工法が一般的だが、これらの工法はいずれも大掛かりな準備を必要とするため、テナント等を移動せずビルを使用しながら工事を進めるリニューアル工事には不向きな面があった。同社の新工法では部材の運搬に大型機械を必要とせず、現場でのコンクリート打ちがなくなるため建物を汚さず、しかも間仕切壁を構築する感覚で建込みができるため、工事をスムーズに行うことができるという。
■三井不中間決算、経常19%増 賃貸事業が売上高の45%占める
三井不動産の9月中間決算が発表された。売上高(営業収益)は2639億2300万円で前年同期比14.2%にとどまったが、経常利益は56億4600万円で同19.3%増、中間利益は47億9200万円と回復を見せた。
賃貸事業部門についてはこの上半期に「紀尾井町福田家ビル」などが新規移動し、「聖路加タワー」、「東陽町センタービルディング」などが通期稼働。さらにホテルの事業方式を賃貸事業方式へ変更したことにより、合計1308億7600万円と前年同期比1.4%増となった。また営業収益全体に占める割合は44.5%に。