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<我社の切り札>長期の工事保証書発行 アフター専門会社設立 直接施工システムで独自性打ち出す

1995.11.01 10:36

 昭和46年創業、現在は、資本金も1億1000万円に増資されたアズマだが、ここまで成長した背景には他社との大きなシステムの違いがある。
 「当社の大きな特長は何と言っても、直接受注そして直接施工のシステムを持っていることでしょう。ほとんどの大手などの場合、実際の工事は一括下請けにさせる場合がほとんどです。つまり施工は下請け会社で、元請けにはいくらかのマージンが入ってくる仕組みです。これでは、金額的に余裕のある工事でも、末端の職人のところの工事費は、中間の業者に比べはるかに低いものとなっています」(伊藤洋之輔社長)
 アズマでは不透明なこのような流れを一掃する為、直接施工グループに実際の工事をさせている。つまり職人にも中間経費が少ない分、余裕のある収入が得られ、自然と仕事にも力が入り、さらには、ユーザーにとっても、工事費が安いと言う、一石二鳥のシステムを作り上げた訳だ。
 アズマではこのようなシステムと共に、さらには、昭和58年には業界に先がけて、長期間の工事保証書を発行、平成六年には、アフターサービス専門会社を発足させた。結果これまで同社が手掛けた改修工事は、3000件以上と大きな実績を上げている。
 しかしこうしたアズマの取り組みも、当初は、なかなか浸透しなかったと言う。
 「現在のようにコンスタントに仕事が受注出来るようになったのは、新聞広告などのマスメディアを利用するようになってからです」(伊藤社長)同社の大きく成長する分岐点は、昭和58年夕刊紙への小さな広告が、きっかけになっている。こうした広告により、一挙に引き合いが増えたという。




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