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薬剤飛散しない外壁のドライ清掃工法 コスト3分の1に削減 他社との提携呼びかけ
1995.11.01 10:29
東京都八王子市のパワーシステムでは、ビル外壁洗浄において水を使わない独自のドライクリーニング工法を開発、本格的な受注攻勢に乗り出す。
この新工法は同社で製造する特殊な洗浄剤を用いるもので、同じく同社で開発した小判型のモップを使って外壁の汚れをふき取っていくという手法。
従来、ビルの外壁洗浄というと高圧水を使った方式が多くみられたが、これは水や薬剤が周囲に飛散することで近隣からのクレームとなることが多く、実際にはビルが密集している市街地では使い勝手が悪い面が否めなかった。同社のドライ工法ではこうした近隣への気遣いも要らず、また植栽などへの影響もない。
ロープを使っての施工などで足場を組んだり養生も必要ないため、コスト面では従来工法の1/2~1/3の価格まで落とせるという。
ケミカルの力で汚れを分解するため仕上がりが均一で、磁器タイル、ボンタイル、ペンキ塗装面等、用途も広い。
目下のところ、八王子を中心とした西東京地区での施工を主としているが、同社ではそうした自社施工のみならず、ドライ工法の普及拡大を図るべく、「技術指導方式」や「作業監督方式」による他の同業者との連携も募っていく。
作業監督方式とは、ドライクリーニング工法をセールスポイントに外壁洗浄を受注した同業他社に対し、同社が平米当たり100円の単価で作業監督にあたるというもの。
また技術指導方式はこれをより進めた形で、ドライ工法に関する一切のノウハウを200万円の費用で他社に技術指導するというもの。